イドロラテラピー

イドロラテラピーとは
『イドロラテラピー』による療法は、アロマテラピーより古くから知られた植物療法のひとつです

そして、アロマテラピーはより広い範囲のフィトテラピー(植物療法)の一種です。

イドロラテラピーは、精神と身体のつながりをホリスティック(全体的)な観点から見ていきます

同じ植物から抽出された精油とハーブウォーターには、同じ芳香分子が含まれてます

芳香植物の水蒸気蒸留法で、ふたつの異なる物質が精油タンクに抽出され、採取されます

ひとつは精油で、もうひとつがハーブウォーターです

同じような活性成分と効果はありますが、ハーブウォーターの方が精油よりも活性成分の濃度が低く、水溶性で禁忌がほとんどないのがメリットです



ハーブウォーターは国や言語によって呼び名が変わります

フランス語ではHYDROLATです。HYDROLATは、HYDRO=水とLAT=乳化した液体という言葉に由来しています。英語ではHYDROZOLと言います

日本では「ハーブウォーター」「ヒドロラーテ」「ハイドロゾル」「イドロラ」「イドロソール」「フローラルウォーター」「プラントウォーター」など様々な名前で呼ばれています

最近では、『ハーブウォーター』がよく使用されています

一般的によく知られているのは芳香植物を水蒸気蒸留法によって、抽出すると精油と芳香蒸留水(ハーブウォーター)の2種類の異なった産物ができます

また、薬草(メディカルハーブ)の蒸留水もあります

この場合、精油になる成分が少ないため、薬草の水蒸気蒸留をしても精油は得られません

歴史上、一番昔より用いられたのはローズのハーブウォーターです

4世紀よりアラブの医師がよくローズウォーター使用し、当時の薬には欠かせないものでした

8世紀から11世紀まではアラブ医学の絶頂時期で、その裏にはガレノスの知恵がありました。11世紀まで、アブサンやローズウォーターとカンファーがよく使用されている薬でした


1708年にはすでに120種類以上のハーブウォーターが知られていました。南フランスで行われていた香水製造が大発展を遂げ、科学にまで知識は広がっていきます。1828年、Boerhaveによる、初めての科学論が出版されます。その論文の中には精油とハーブウォーターの違いが述べられています。また有名な18世紀の薬剤師、レメリ氏によると、200種類のハーブウォーターが使用されていました


1880年、エドメ・ブルゴワンが「製薬学概論」のなかで、ハーブウォーターの定義をしています


19世紀の始めになると、精油の製造と販売は促進されます。ハーブウォーターの立場が変わり、今度は精油の抽出が水蒸気蒸留方の目的になります。初めて精油の分析をしたのはウトン・ラビエアルジェルという科学者です。この時点から今に至る精油の成分の研究が続いています


1984年、蒸留者Viaud氏がハーブウォーターに再注目をし、新たな基準を設けて芳香植物と薬草の水蒸気蒸留法を行い、蒸留をする植物と蒸留から得られる水の量を『1対1』にするハーブウォーターを作りました。その後、彼の弟子は同じ基準で精油ではなくハーブウォーターだけ蒸留し続けている

アロマフランスのハーブウォーターを作って頂いている蒸留者の中にはViaud氏のお弟子さんがいらっしゃいます
参照:Aroma FranceHP